2016年1月27日水曜日

まだ咲くバラ

今年はこの寒波が来るまで暖冬だったせいか、12月に入ってまだバラに蕾が付きました。秋バラの名残だと思うのですが、2つ付いていて、どうしたものかと思っていたらその内の1つが昨日ようやく咲きました。



ここしばらく寒くなっちゃったもんで膨らんでからが長かった・・・

もう1つ残ってますがこちらはまだしっかり固いです。いつもバレンタインの頃に冬剪定や土替えをするのですが、それまでに咲いてくれるかしら。このまま寒いと無理そうな気がします。その場合、その鉢だけ残す事になってしまいそう。がんばれがんばれ。


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「冬薔薇」は「ふゆそうび」と読む季語になると国語の授業で習ったのは誰の俳句だったかなあ。子規と蕪村がとても好きなので2人に絞って調べてみたら、子規に「菊枯れて冬薔薇蕾む小庭かな」というのがあったのだけれどこれだったのだろうか。

子規の句でなんといっても好きなのは「くれなゐの二尺伸びたる薔薇の芽の針やわらかに春雨の降る」なのです。中学の教科書に乗っていたのですが、読むと同時に絵が浮かびました。

細かな雨にけぶるような情景で、新緑のやわらかい色合いを多分に残した緑の庭がしっとりぬれて鮮やかさを増し、その中にふんわりと浮かび上がるように大きな赤い花が1輪咲いているのです。伸びたての茎に生えた光を透かせるようなきれいな棘に水滴が付いている。雨のにおい、ぬるんだとはいえひんやりとした気温、重たい湿度まで想像できました。なんとなくぽつりと見ている感じです。

そのぽつりとした感じを、子規が病床から見た景色だからだと思っていたのですが、あまりにも鮮烈なイメージなので、もしかしたら私が実際に見た情景が混ざっているのかもしれません。

昔住んでいた家の茶の間は濡れ縁から庭に出られるようになっていたので、幼い頃(映像の視線が低いので)、雨の日にそこに立ってぼんやりと見た、という事はありえるような気がします。庭には濃いピンクのバラが植わっていました。そのバラが今私のベランダで年に3回も4回も花をつけてくれる大事な大事なおばあちゃんバラなのです。


俳句ってすばらしいなあ。








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