2015年11月13日金曜日

うるさいのよ

うちのオフィスは有線がかかっており、チャンネルの組み合わせは年4回くらい?自動で変更されるようになっています。始業前は鳥の声とか森の音、次いでクラッシク、ジャズ・・・と切り替わっていきます。

一見カッコ良さそうですが、ボーカルが混じっているのが困り物で、オリジナルで知っている曲がかかると思わずそちらに意識が持っていかれるし、カバーだと違和感にイラつきます。カバーの何がつらいって、つまりは1時間くらいの間、強制的に上手なカラオケ聴かされている感じなのです。お弁当組なのでずーっと席にいるのですよねー。

それから、住んでいるマンションのどこかに、日がな1日大声で歌を歌っている青年がいます。テレビでかき消される程度の小さい音漏れなのですが、無音の部屋にいると延々とワンマンショーを聞かされる羽目になります。テレビも興味をひくものがないとそれはそれでしんどい。柱の中にあるパイプや建材の隙間をぬって音が漏れてくるらしく、どの部屋に逃げても声がするのです。

私は昔からどうも音に敏感らしく、3回も歌を聴くと覚えてしまうのです。おそらく潜在的に音と言葉を意識しているのだと思います。それが年のせいなのか近年増大し、今は無音が心地よい。大きな音と人の声は意識を持っていかれがちなので、聞きたくないときに強制的に聞かされるのはなかなかもつらいのです。

そういう時に有効なアプリを見つけて以来、音がつらいときはこちらを聞いています。聞くというか、音姫的に使っているというか。

Coffitivity

カフェやダイナーの音なのです。これに自前の音源をBGMとして追加することもできます。

とっても大好き・・・


こんなもの使って逃げなきゃいけない自分がかわいそうになったりもしますが、お手軽に快適な環境にいられるのでまあいいかとも思っています。

 

2015年11月5日木曜日

古い本

部屋の片づけをしていて、久し振りに古いを手にしました。


両親には申し訳ないことに、まだ沢山の本が実家に置き去りなのですが、結婚当時持ち出した数少ない本の中に、「老人と海」がありました。この本は従兄弟からもらったように記憶しているのですが、新潮文庫で昭和41年(1966年!)に新刊として発行され、120円(!)翻訳は福田恆存(!)、手元の本は昭和48年(1973年)の23刷(!)。7年で23刷。平均で1年で3刷強。すごいな。ちなみに今回知ったのですが、英語での初版は1952年で、1954年にヘミングウェイはノーベル文学賞を受賞しています。さらにこの「老人と海」は福田恆存の翻訳作品の代表作でもありました。

まっ茶色になったコバ、紙の至るところについたシミ、これぞザ・古本というものでしょう。こんなになってもばらばらにもならず、曲げても撚ってもしなやかで、読書に耐える安心感があるのです。


久し振りに最初の数ページを読んで、あっというまに引き込まれました。

年老いてうら寂れてしまったかつての壮健な漁師と、その弟子だった成長したやさしい子供。老人と少年の会話から推察されるお互いへの気持ちや老いの切なさ、周りの人々の様子がたった数ページで見て取れます。港の潮や網の匂い、白い光、老人の硬い足裏のヒビに入り込んだ砂粒まで想像できるようです。

手に持ってページをめくるだけで読めるアナログな本という媒体はやはり良い。記されて何十年、うっかりすると何百年を経てなお、その時々の印象をもってすうっと入っていける丁寧に書きこまれた文章や素晴らしい翻訳。やっぱりブンガクっつーのはよいものだなあ、と改めて思った数分でした。


が、のんびり本を読んでいる時間などなく私はそのまま片づけを続けたのでした。



ああ、昔はなんであんなに時間があったのかな。一日は等しく二十四時間だったはずなのに。


本に耽溺したい。誰とも口をきかず、携帯も見ず、自堕落に一日だらだらと本を読む日を送りたい。


ひと月もやったら飽くだろうか。
それとも戻ってこれなくなるだろうか。


2015年11月2日月曜日

不織布カバーの活用

盛装するパーティーなんてもうずいぶん長いこと出ていないですが、パーティーバッグは持っています。長らく使わないまま棚に入れておいたらなんだか不織布が汚れていることに気づきました。そうねー、このバッグ買って何年になるかな。10年は超えるな。

スーツをクリーニングに出すと、表がビニールで裏が不織布のカバーに入れてくれることがありますが、その裏の不織布を使ってカバーを作りました。


やっぱりねー、ステッチは赤がかわいいなって思うのです。雑巾は緑とか青とかの寒色系がかわいいのです。色糸を使うと目が目立つからと避けてきましたが、案外雑でも遠目で見るとそれなりに見えるのですよ。ミシンだと綺麗に仕上がるけど目が細かすぎるので、やはりヨレヨレでも太目の糸で手で入れたステッチのほうが味があるような気がするんですよね。

ところで誰か結婚式に呼んでくれないかな。なんだかしばらくそういうお祝いの場に出ていない。たまにはぱりっとおしゃれしして晴れ晴れした場に参加したいなぁ。