職場のお土産置き場にBacettoのチョコレートがおいてありました。銀の包み紙に青い星のアレです。中に格言を書いた紙がくしゃっと入っていて、もぐもぐしながら伸ばして読んだら、「知恵が運ぶ全ての物の中での最良は友情である」というような感じの事が書かれていました。
チョコ美味しい!とまず思い、
次いで良い事言うなあ!と思いました。
出典を見ると Epicuro とありました。ギリシャの哲学者だそうです。ちょっと思い当たる事があって、大事な事を端的に表現するなぁ、やっぱ昔の人はえらいなぁと思ったのでした。
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Epicuro エピクロス は古代ギリシアのヘレニズム期の哲学者で、ざっくりいうと苦痛を取り除き心の平穏を得る、何事にも煩わされない自由=アタラクシア、を自らの哲学としていた人だそうです。今回初めて知りました。
エピキュリアン=快楽主義者の語源の人だそうですが、本来エピクロスの考え方は、諸々の欲や情熱から切り離された心の平穏に導かれる精神的快楽の境地こそ求めるべきものであり、いわゆる享楽的及び肉体的快楽はむしろ苦の方にカテゴライズされている、らしい。ほほう。つまり欲して得られない煩悶や苦痛を取り除く為に欲求自体を排除するって事でしょうか。
エピクロスの求める「快楽」とは、必要なのは水と大麦パンとチーズだけ、何事にも煩わされず、人を苦しめる思想や制度や思索を排除した世界にあるようです。そしてそれは判断を止めるという事ではない、らしい。モットーは「アタラクシア(平穏な心の状態)」「隠れて生きよ」。いや、そこまでは思えない、かな。
私の理想は常に自由かつ穏やかな心でいる事です。そのために欲を排除しろと言われても私は求道者じゃないから難しいと思う。でもこの2356年前に生まれたおじさんとは、エライおじさんと知らずに出会って酒でものみながらじっくり話を聞いてみたいと思いました。最初の「知恵が運ぶ」のくだりもそうですが、心酔はしないけど感銘を受けそうな気がします。このおじさん何物?!くらい思える自分でありたい。
でもこのアタラクシアって、解脱とか悟りとどうちがうのでしょうかね?
比較宗教学とか文化人類学とか哲学とか面白そうだと思うクチです。なるほどそういう考え方なのね、と思うのが面白ポイントです。でもこういう生産性の無い考察とか研究とか、興味の赴くまま楽しみの為だけに勉強するにはよっぽど余裕がないと私には無理だろうなぁ。リタイヤして満足いくまで旅を楽しんだ後とかにやってみたいなぁ。でも仲間は見つからないかもしれないなぁ。
人生は死ぬまでの暇つぶしとみうらじゅんが言っていて、賛否ありますが私は大いに賛の人です。それでもこれでいいのだ(座右の銘)と笑えるように生きていきたいものです。
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